岩波少年文庫の『ウサギどんキツネどん』(J.C.ハリス作、八波直則訳)を読みました。このお話は子供時代に読んだきりでしたが、最近急にまた読んでみたくなって探していたら、ちょうど今月復刊されて、うれしい限りです。私がかつて読んだのは岩波少年文庫版ではなかったのですが、この岩波少年文庫のほうは第一刷が1953年とのこと。
知恵の働くウサギどんと、そんなウサギどんを捕らえようとして失敗するキツネどんを中心とする動物たち(人間の友達もいます)のお話です。ウサギどんは、頭の良さで肉食動物に負けないのですが、別に善良なわけではなくて、罪のない者をひどいめにあわせたりと結構ひどいこともします。子供のころ読んだほかの本では、善良な者が勝って悪い者が負ける話のほうが多かったこともあり、当時この作品には特異な印象を受けました。今回、読み返してみたら、物語の聞き手である男の子も、やっぱりそういう展開に納得していないのです。そこを、語り手である黒人のリーマスじいやが世の不条理として説いてくれるところにうならされます。
原文はリーマスじいやのなまりが強くてちょっと読みにくいところがありますが、訳文は読みやすくなっています。
子供のときに読んだ作品を大人になって読み返すのは楽しいものですね。
2010年10月30日
2009年9月24日
9月19日のこと
月に一度の26to50ミーティング。この日も話題は尽きないが、メンバーそれぞれに忙しく、次の作品はまだ掲載する段階に至らず。
ニュースとしては、新メンバー加入?
ところでこの日は新宿でのミーティングだったため、帰りにディスクユニオンとブックファーストに寄った。
ディスクユニオンではピンとくるものがなくてなにも買わず。
ブックファーストではほかのメンバーが大プッシュしていた本と、なにげなく手に取って、最初の1ページの文章のリズムにうまく乗せられた1冊を購入。
リズム、というのは翻訳をする際に大事にしているもののひとつです。リズムが悪い文章は、読んでいてなんだか落ちつかない。
翻訳小説を読んでいるときに、著者や訳者とリズムが合わないと感じたら、なかなか読み進められないことも少なくありません(日本語の小説の場合はそうともかぎらないのが不思議ですが)。
そういうわけで、できるだけ多くの人に読みやすいと思ってもらえる訳文を心がけているしだいです。うまく行っているかどうかは神のみぞ知るといったところでしょうか。
☆今日の獲物
万城目学『鴨川ホルモー』
樋口毅宏『さらば雑司ヶ谷』
★最近読んだ本
仁木英之『僕僕先生』
これっぽっちもストレスを感じずに、楽しくさくさく読めた1冊。メインの登場人物たちが、なんとも憎めず愛おしい。
じつをいうと、仕事で疲れたあとに湯船につかって、もったいないからちょっとずつ読むのがここしばらくの楽しみでした。続編も出ているようなので、彼らの冒険がまだ続くと思うと、それだけで胸が躍ります。
2009年8月18日
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