2011年10月26日

ハロウィン・ライブのお知らせ



26to50のメンバーのバンド、meDag.(メダー)がハロウィン・イベントを行います。当サイトのデザイナーのバンド、ギロチン工場も出演。 仮装・仮面のお客様はチケット代が半額になります。ちなみに、去年の出演者は、骨、猫のほか、ドラキュラ、宇宙人、アルマゲドン、かぼちゃ、虎などなど。ぜひ、仮装や仮面で遊びに来てください。

★meDag. ハロウィーン企画 「Hell of Weenie!!!! pt.4」★

☆2011年10月30日(日)

☆新大久保EARTHDOM
http://www1.odn.ne.jp/shinjuku-dom/index.html/dom.html

☆open 18:00 / start 18:30

☆チケット 2000円(+1drink)
☆仮面・仮装の方 1000円(+1drink)

☆出演
ギロチン工場
DJ寺岡 & The Revolution
KARAMARX
malo:319(from ANHELING)
meDag.

moodfunk(DJ)
QoC(Queen of Cookie)

タイムテーブル
★18:30~ malo
☆19:10~ DJ寺岡&Revolution
★20:00~ ギロチン工場
☆20:50~ KARAMARX
★21:40~ meDag.★

当日、meDag.の1stミニアルバム「メダー」を発売します。会場でご購入のお客様には特典アリです!

チケットのご予約は、meDag.サイトの予約フォームまで→ http://medagdot.com

2011年7月13日

イヴェント告知

暑い日が続きますが、こんなトーク・ショーに出ることになりました。
《ベテラン翻訳家が語る「電子出版の道はどちらか?」シンポジウム》出演 小川隆 大森望 日暮雅通ほか SFなどジャンル小説を主に内外の電子出版を語ります。7月30日(土)13:00- 新宿道楽亭 1500円+500円(1ドリンク) 詳細→http://bit.ly/p0XdIE
電子書籍をめぐってはビジネス・チャンスとばかりさまざまな動きがありますが、旧来のビジネスという概念ではなじまない、まったく新しいスタイルの出版なので、海外ではどうなっているのかを、とくに作家と読者の立場で話したいと思っています。
40人ぐらいと小さなイヴェントなので、お気軽にお越しください。
小川

2011年5月15日

綴りを信じるな

アメリカ英語のむずかしさは、移民の国を反映した発音の多様さにある。翻訳の場合には日本語にしてしまえば問題ないのだけれど、地名、人名に関してはカタカナで表記しなければならず、これが厄介だ。もちろん、原音表記しなければならないわけではなく、ローマ字読みしたってかまわないのだけれど、実在の人物となると、クレームがきたりすることもある。映画俳優時代はリーガンとされていた政治家が大統領に就任したとたんに、ロナルド・レーガンと表記の統一を求めてきたのは有名な話だ。日本人だって、小山と書いてコヤマと読むのかオヤマと読むのかわからない例もある。ヤマザキかヤマサキか、タケシかツヨシか、ユキコかサチコか、漢字を見ただけではわからないけれど、本人がどっちでもいいです、といってくれずに、わたしはこちらです、といわれる名前はたくさんある。やはり固有名詞の発音は正確にするに越したことはないのだ。そこで困るのが、綴りがまったくあてにならないということだ。
 これを初めて確認できたのは、もう30年近く前、ジョン・ブラナーの『衝撃波を乗り切れ』の翻訳のお手伝いをしていたときだった。そこにはカリフォルニア訛りとして、アクセントのないiの音が発音記号のəになると書かれ、この母音転訛が定着した例として崖を意味するprecipiceがあげられていたのだ。辞書を引けばわかるように、この単語はプレサピス(présəpis)と発音する。ブラナーはこれをカリフォルニアに特有の訛りとして紹介しているが、それで合点がいったことがある。ジェファースン・エアプレインのヴォーカリストのマーティ・バラン(Marty Balin)はレコード会社でも当初発音どおりにバランとして紹介されていた。この綴りでどうしてバランと読むのかが疑問だったのだ。残念ながら、その後レコード会社では綴りと発音の不一致に悩んだらしく、表記をバーリン、ベイリンなどと次々に変えているが、それはさておき、その後調べてみると、これはカリフォルニアにかぎったことではなく、西海岸一帯に広まっている訛りだということがわかった。SF関係だけでも、レイ・ヴクサヴィッチRay Vukcevich(オレゴン)、ゲイル・キャラガーGail Carriger(シアトル)など、多数の作家がアクセントのない音節でのiやeをアと発音している。さらに、ふつうの英単語のprecipiceが発音転訛していることからわかるように、これはどの地域でも見られる発音で、たまたま西海岸やカナダに顕著なものであるだけらしいこともわかった。考えてみれば、フランス語だってinやenはアンと発音する。デッサン(dessin)やアンサンブル(ensemble)がそうだ。ぼくは名字が小林というのだけれど、SFファンに会うといつもスター・トレックに出てきたコバヤシマルという宇宙船を連想して覚えてもらえる名前なのに、メモなどをもらうとかならずといっていいほど、Kobiyashiと書かれる。もっとひどい例は、南部音楽の一つのザディコで、これはフランス語のレザリコーLes halicotsが語源だとされているのだけれど、彼らが表記するとzydecoとなってしまうのだ。ローマ字表記になじんだぼくたち日本人には思いもかけない表記なのだけれど、アクセントのない母音というのは、適当にiやyやeにして、発音はみんなアにするというのが、移民の国のやり方らしい。だから、アメリカ人の名前の綴りは信じられない。

2011年2月23日

ネビュラ賞

アメリカSF作家協会が選ぶネビュラ賞の候補作が発表されました。
http://www.sfwa.org/2011/02/2010-nebula-nominees/

Short Story

•‘‘Arvies’’, Adam-Troy Castro (Lightspeed Magazine 8/10)
•‘‘How Interesting: A Tiny Man’’, Harlan Ellison® (Realms of Fantasy 2/10)
•‘‘Ponies’’, Kij Johnson (Tor.com 1/17/10)
•‘‘I’m Alive, I Love You, I’ll See You in Reno’’, Vylar Kaftan (Lightspeed Magazine 6/10)
•‘‘The Green Book’’, Amal El-Mohtar (Apex Magazine 11/1/10)
•‘‘Ghosts of New York’’, Jennifer Pelland (Dark Faith)
•‘‘Conditional Love’’, Felicity Shoulders (Asimov’s Science Fiction Magazine 1/10)
Novelette

•‘‘Map of Seventeen’’, Christopher Barzak (The Beastly Bride)
•‘‘The Jaguar House, in Shadow’’, Aliette de Bodard Asimov’s Science Fiction Magazine 7/10)
•‘‘The Fortuitous Meeting of Gerard van Oost and Oludara’’, Christopher Kastensmidt (Realms of Fantasy 4/10)
•“Plus or Minus’’, James Patrick Kelly (Asimov’s Science Fiction Magazine 12/10)
•‘‘Pishaach’’, Shweta Narayan (The Beastly Bride)
•‘‘That Leviathan, Whom Thou Hast Made’’, Eric James Stone (Analog Science Fiction and Fact 9/10)
•‘‘Stone Wall Truth’’, Caroline M. Yoachim (Asimov’s Science Fiction Magazine 2/10)
Novella

•The Alchemist, Paolo Bacigalupi (Audible; Subterranean)
•‘‘Iron Shoes’’, J. Kathleen Cheney (Alembical 2)
•The Lifecycle of Software Objects, Ted Chiang (Subterranean)
•‘‘The Sultan of the Clouds’’, Geoffrey A. Landis (Asimov’s Science Fiction Magazine 9/10)
•‘‘Ghosts Doing the Orange Dance’’, Paul Park (The Magazine of Fantasy and Science Fiction 1-2/10)
•‘‘The Lady Who Plucked Red Flowers beneath the Queen’s Window’’, Rachel Swirsky (Subterranean Magazine Summer ’10)
Novel

•The Native Star, M.K. Hobson (Spectra)
•The Hundred Thousand Kingdoms, N.K. Jemisin (Orbit UK; Orbit US)
•Shades of Milk and Honey, Mary Robinette Kowal (Tor)
•Echo, Jack McDevitt (Ace)
•Who Fears Death, Nnedi Okorafor (DAW)
•Blackout/All Clear, Connie Willis (Spectra)
The Ray Bradbury Award for Outstanding Dramatic Presentation

•Despicable Me, Pierre Coffin & Chris Renaud (directors), Ken Daurio & Cinco Paul (screenplay), Sergio Pablos (story) (Illumination Entertainment)
•Doctor Who: ‘‘Vincent and the Doctor’’, Richard Curtis (writer), Jonny Campbell (director)
•How to Train Your Dragon, Dean DeBlois & Chris Sanders (directors), William Davies, Dean DeBlois, & Chris Sanders (screenplay) (DreamWorks Animation)
•Inception, Christopher Nolan (director), Christopher Nolan (screenplay) (Warner)
•Scott Pilgrim vs. the World, Edgar Wright (director), Michael Bacall & Edgar Wright (screenplay) (Universal)
•Toy Story 3, Lee Unkrich (director), Michael Arndt (screenplay), John Lasseter, Andrew Stanton, & Lee Unkrich (story) (Pixar/Disney)
Andre Norton Award for Young Adult Science Fiction and Fantasy

•Ship Breaker, Paolo Bacigalupi (Little, Brown)
•White Cat, Holly Black (McElderry)
•Mockingjay, Suzanne Collins (Scholastic Press; Scholastic UK)
•Hereville: How Mirka Got Her Sword, Barry Deutsch (Amulet)
•The Boy from Ilysies, Pearl North (Tor Teen)
•I Shall Wear Midnight, Terry Pratchett (Gollancz; Harper)
•A Conspiracy of Kings, Megan Whalen Turner (Greenwillow)
•Behemoth, Scott Westerfeld (Simon Pulse; Simon & Schuster UK)

個人的なお薦め作品がいくつも落ちているのは毎年のことなのですが、ヒューゴー賞と意識的に変えようとする姿勢はやはり衰えているようです。残念ながらハイカソルで翻訳された作品など日本勢は今年は見送られました。

2011年2月19日

Bordersと本屋さん考

Borders が経営破たんというニュースを聞いてちょっとショック。
日本の大手書店チェーンにとっても人ごとではないだろう。
店舗ありの書店というものは、もうすでに絶滅危惧種なのかもしれない。

と言いながら多少うしろめたい気分になるのは、私自身、本を買うのは圧倒的にネットが多いからだ。だいたい外出することが少ないから、本屋さんに行く回数が少ない。本屋さんに行っても、ゆっくり書棚を眺めて……なんて余裕のあるときはめったにないし。

だからひょっこり時間があいて、本屋さんでだらだら本選びをするときはたまらなく幸せ。本屋さんで本を探して買うことって、私の生活のなかでは「ぜいたく」のひとつなのかも。だってほんとうは、ネットで本を買うより、本屋さんで買うほうがずっと楽しい。本屋さんには、「本」を買いに行くんじゃなくて、「本に囲まれて本を選ぶレジャー」を買いにいくのね。
やっぱりなくなったら困る。週末は本屋さんにGO!だ。

余談だけど、都心から電車で1時間の郊外のニュータウンにある私の育った町では
数年前に、さいごの一軒だった本屋さんが閉店して、無本屋地帯になってしまった。
駅前にTSUTAYAはあるけど、私のなかでは本屋には分類されない。
TSUTAYAはレンタルビデオ(いまはDVDかブルーレイだけど)屋!

2011年1月18日

ディック記念賞

フィリップ・K・ディック記念賞の候補が発表されました。候補作には伊藤計劃『ハーモニー』の英訳も入っています。いかにもぴったりの賞なので、受賞するといいな、と思います。
YARN by Jon Armstrong (Night Shade Books)
CHILL by Elizabeth Bear (Ballantine Books/Spectra)
THE REAPERS ARE THE ANGELS by Alden Bell (Henry Holt & Co.)
SONG OF SCARABAEUS by Sara Creasy (Eos)
THE STRANGE AFFAIR OF SPRING HEELED JACK by Mark Hodder (Pyr)HARMONY by Project Itoh, translated by Alexander O. Smith (Haikasoru)STATE OF DECAY by James Knapp (Roc)
今年の審査員は以下の人たち。お知り合いの方は推薦してあげてください。
William Barton, Andy Duncan (chair), Bruce McAllister, Melinda Snodgrass, and David Walton