2011年2月19日

Bordersと本屋さん考

Borders が経営破たんというニュースを聞いてちょっとショック。
日本の大手書店チェーンにとっても人ごとではないだろう。
店舗ありの書店というものは、もうすでに絶滅危惧種なのかもしれない。

と言いながら多少うしろめたい気分になるのは、私自身、本を買うのは圧倒的にネットが多いからだ。だいたい外出することが少ないから、本屋さんに行く回数が少ない。本屋さんに行っても、ゆっくり書棚を眺めて……なんて余裕のあるときはめったにないし。

だからひょっこり時間があいて、本屋さんでだらだら本選びをするときはたまらなく幸せ。本屋さんで本を探して買うことって、私の生活のなかでは「ぜいたく」のひとつなのかも。だってほんとうは、ネットで本を買うより、本屋さんで買うほうがずっと楽しい。本屋さんには、「本」を買いに行くんじゃなくて、「本に囲まれて本を選ぶレジャー」を買いにいくのね。
やっぱりなくなったら困る。週末は本屋さんにGO!だ。

余談だけど、都心から電車で1時間の郊外のニュータウンにある私の育った町では
数年前に、さいごの一軒だった本屋さんが閉店して、無本屋地帯になってしまった。
駅前にTSUTAYAはあるけど、私のなかでは本屋には分類されない。
TSUTAYAはレンタルビデオ(いまはDVDかブルーレイだけど)屋!

1 件のコメント:

  1. ボーダーズの破綻はもう5,6年も前から話題になっていましたからね。ただ、ボーダーズの破産は80年代モール文化の終焉というように考えた方がよさそうです。もともとはふつうの書店チェーンだったのに、80年代末のメガストア、スーパーストア化に際して、バーンズ&ノーブルに対抗して大型書店化したのはよいけれど、けっきょくCDやゲームやグッズに力を入れたり、喫茶店をつけたりといったB&Nと似たようなことをやるうちに、書店としての本分を忘れていたような気がします。ともかく品揃えが悪いので、大型書店といってもぼくはほとんどいったことがない。B&Nはさすがに大型店だけあって、けっこうマイナーな小説でも置かれているのですが、ボーダーズで探している本を見つけたためしはない。ベストセラーかギフトブックを目当てにきたり、あるいは買い物のあいだに子供をちょっと遊ばせておきたい、といったお客にはよかったのかもしれませんが、本好きにはあまり好感をもたれていない、ちょうどツタヤみたいな書店になってしまったように思います。そのての書店の代表であるウォールデン・ブックスを買収したのもそれに拍車をかけたのかもしれません。アマゾンやB&Nは悪口をいう読書家も多いけれど、少なくとも本が(とくに小説が)好きで、それを売りたいという意欲が感じられて、大型書店の割にはにくめない気がします。ただし、日本のアマゾンはひどい。アメリカで成功した長いしっぽ理論を無視するように、小出版社の本を扱わなかったり、扱うといっておいて2年も待たせて入手困難といってきたりしますからね。
    そういえばiPadも書籍リーダーというより何でもできる端末なので、モール文化をひきずっているように見えてなりません。けっきょく、本好きの気持ちにこたえる書店だけが生き残っていけるのでしょうね。

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