2012年11月6日

シュガーと鶏

ノーダン追悼特集に代表作である「シュガーと鶏」を訳載しました。 作品紹介でもとりあげましたが、シュガー・メクリンの連作はノーダンの代表作であり、またこの短篇は子供から大人まで楽しめる文学として数々のアンソロジーや名作短篇リストにも名前を連ねる名作になっています。ぼくも初めて読んだノーダンの作品がこの短篇でした。ブルーズやロックでも使われるレッド・ルースターという赤茶色の雄鶏の絵柄はその後もノーダンを紹介するときにしばしばイラストで用いられ、ノーダンのイメージと深く結びつくことになったのです。 初出は〈ハーパーズ〉1983年8月号で、表紙は赤く、ちゃんと鶏のイラストも使われています。この漫画っぽいイラストも味わいが深いものでした。ぼくにとっては『蠅の王』以上に印象深い少年小説です。 訳載にあたっては担当編集者のラヴネルさんをはじめ、ご遺族、エージェントなどさまざまな方の暖かいご協力と励ましをいただきました。もう一つ、大人になったシュガーを描く「シュガーとフリークたち」も訳載の予定です。お楽しみいただくと同時に、故人を偲んでいただければ幸いです。 小川隆

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